10円券
金本位制の移行に伴い従来の「日本銀行兌換銀券」から「日本銀行兌換券」として発行されました。当初は記号に変体仮名を用いられていましたが、1910年に算用数字(アラビア数字)に変更されました。この紙幣では肖像の和気清麻呂にちなみ、裏面にイノシシが描かれています。このことから「裏イノシシ10円」「イノシシ札」と呼ばれることもあります。この紙幣はその後、関東大震災や昭和恐慌などで兌換券の整理が必要となり、1927年02月に制定された「兌換銀行券整理法」により失効します。
基本データ
発行
1910/09/01
大きさ
159 mm x 95 mm
有無効
無効
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うら



おもての肖像
和気清麻呂
和気清麻呂
奈良時代から平安時代にかけての官僚で、洪水に悩む地区の治水工事などを行った

表兌換文言(口語訳)
この券引き換えに金貨10円を渡してください
表発行根拠文言(口語訳)
明治17年05月26日法律(太政官布告)第18号兌換銀行券条約をもって発行するものなり
表偽造罰則文言(口語訳)
兌換銀行券条例第12号の偽造変造にかかわる罪は刑法偽造紙幣の項に書かれている条文に基づき処罰する

おもての図柄
護王神社

うらの図柄
イノシシ

裏兌換文言
Promises to Pay the Bearer on Demand Ten Yen in Gold. (このお金との交換で10円分の金貨と交換できることを約束する。)

