古銭のグレード評価について
※おことわり:このページでは特に記載のない場合を除き"貨幣"という単語は紙幣も含みます。
古銭屋に並んでいるたくさんの貨幣。同じ貨幣であっても価格に差があることがあります。値札やその近くに「未使用」や「並品」などの表記がある事に気がつきましたでしょうか。

※おことわり:価格はダミーです。
古銭は収集はもちろん、鑑賞して楽しむものでもあるので、その状態に応じて価格が変わったりします。よく使用されているグレードは大まかに
- 未使用品 - 製造時の状態であり、運搬時などに生じたわずかな傷しかないもの。
- 極美品 - 流通段階において傷があるが、製造時の輝きを残しているもの。
- 美品 - 流通段階で傷や変色、汚れはあるものの極わずかながら製造時の輝きを残すもの。
- 並品 - 製造時の光沢は一切なく、傷や変色、汚れなどがあり一部の刻印が摩耗しているもの。劣品を並品に含む場合もある。
- 劣品(日本の近代古銭では稀) - さびなど変質が多く発生しているもの。
に、分けられると思います。ただしこれは販売側の主観に頼る部分があり、買い手との認識違いによりトラブルになる事もあります。最近では米国などの細かく分けられたグレード評価を使う場面もあります(その場合ほとんどは上記のものと併記されます)。紙幣においては破れがないか、角が丸くなっていないか、汚れていないか、折り目がついていないか、特定の記番号などでグレードが変化します。
- ゾロ目 - 紙幣の番号が**555555*など同じ番号のもの。このD1000円券は高校生時代にイトーヨーカ堂赤羽店にある、ゆうちょ銀行(当時は日本郵政公社)ATMから繰り替えし1000円札を100枚単位で引き出した際に出てきたものです。
- 特定の銘版および記番号色 - 2000円券を除くDシリーズの銀行券において、印刷局の所管変更により当初の大蔵省印刷局から2001年より財務省印刷局そして2003年より国立印刷局へと変わった。その際国立印刷局製造と印刷されている銀行券はEシリーズまでの1年程度しか製造されていないため、他の銘版よりも発行枚数が少ないため、収集市場においては価格に差があることがある。また、D1000円券において青いインクで印刷された記番号の券については偽造防止対策強化の変更が行われたため、わずか3年程度しか製造されておらず、これまた収集市場においては価格に差があることがある。なお、これらもすべて高校生時代にイトーヨーカ堂赤羽店にある、ゆうちょ銀行(当時は日本郵政公社)ATMから繰り替えし1000円札を100枚単位で引き出した際に出てきたものです。
- AA券 - 紙幣の記号がA******Aのもの。この記号は国立印刷局(かつての財務省および大蔵省、内閣印刷局)滝野川工場で製造されたどの紙幣の理論上最初の90万枚の中のものです。D2000円券は2014年秋に銀行で両替した際に入っていたもの、E5000円券は2004年に百貨店で買い物した際にお釣りとして渡されたものです。
鑑賞が目的であれば美品以上を
よほど高価および稀少の古銭ではない限り美品以上をお勧めします。ただし、近代以前のものなどそもそもとして並品以外ほぼ存在し得ないというものもあります。古銭はそのものに価値があり、美しい状態で保管、鑑賞したいものです。以下に当ウェブサイト代表者主観のグレードをお見せします(10円青銅貨)

この画像の10円青銅貨未使用はプルーフ貨幣(鏡面仕上げが施されている)を使用しています。もちろん通常貨幣においても未使用品というグレードは存在します。ちょうど前述よりリンクしている10円青銅貨ページで展示中の10円青銅貨が通常貨の未使用グレードです。
いずれも10円という価値は変わりませんが、保管したり鑑賞したりするのであればやっぱり並品以外がいいですよね?
