
在外通貨
[掲載している紙幣・貨幣について]
支那事変時、中華民国(現在は中華人民共和国の領土下)の実効地域内各地で名目上は中華民国から独立していますが、あたかも操り人形のように、大日本帝国がその地域を支配できる政権・国家を作りました。それらの地域内で、中華民国の通貨及び日本(朝鮮や台湾を含む)の通貨、満州国の通貨と分離した通貨をそれぞれ作りました。しかしながらこれらの通貨は貨幣価値の裏付けがないものであり、戦局悪化により通貨発行量が増大したため破滅的なインフレーションが発生し、印刷や貨幣の質が徐々に悪化していきました。1945年の大日本帝国敗戦によりこれら傀儡政権は消滅しました。なお、満州国通貨は海外通貨でご紹介しています。
●冀東銀行
1935年に現在の河北省通県に設立した冀東防共自治政府の中央銀行として満州中央銀行のバックボーンのもと1936年に設立されました。その後1938年に中華民国臨時政府(日本の傀儡政権)に吸収されます。
●貨幣
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●蒙疆銀行
蒙古地区の自治政府の発券銀行として1937年に内蒙古で設立されました。
●紙幣
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●貨幣
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●中国聯合準備銀行
中華民国臨時政府の発券銀行として1938年に北京で設立されました。聯合と名前が付いていますが、設立に協力した銀行は親日派銀行のみで、従来より中華民国にあった華系銀行は一つも参加しませんでした。また、この銀行券は強制的に流通され、従来の華系銀行券を使うものに罰則をあたえたり、生活必需品はこの聯銀券でのみしか買えないようにするなどの政策を行いました。日本軍もこの聯銀券を軍票として使用していましたが、戦費を賄うため裏付けがないままほぼ無制限に通貨を乱発し、戦局が悪化していくにつれインフレーションが加速していきました。
●紙幣
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●貨幣
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●中央儲備銀行
1940年に中華民国の汪兆銘政権の中央銀行として設立されました。日本の傀儡政権で、日本の戦果が紙幣の信用となっていたため、日本の敗戦が色濃くなるにつれ激しいインフレーションが発生しました。
●紙幣
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